ペアーズで作った2人目の彼女と別れた話
彼女と付き合ってた半年間は本当に幸せでした。
些細なことでめちゃくちゃ喜んでくれる、「一緒にいたい」って言ってくれる、バレンタインに死ぬほど頑張ってくれる、会うだけで笑顔になってくれる…。
「これ以上の幸福って世の中にあるの?」
生まれてから三十年以上の間、この幸福を知らなかった男は心底そう思ったのでした。
しかし、そんな幸福の最中にあっても常に一つの不安が頭に居座り続けました。
それは…
「活動を止めてしまえば非モテコミットして嫌われれるのでは…」
という不安です。
また30年以上もの間かけて築き上げた自信のなさも不安に追い打ちをかけました。
「たまたまかわいい彼女ができた。でも男としての魅力が上がったわけじゃない。本当にこのままで大丈夫なのか?」
また、活動で納得のいく成果をまだだせていたわけでないので、
「こんな中途半端な状態で終えてしまっていいのか?」
という思いもありました。
彼女と過ごす時間が大幅に増えたため、活動に費やす時間は大幅に削られましたが、非モテコミットにならないようにちょろちょろと活動は続けました。
ペアーズはほとんど触らなくなりましたが、ストをしたり、他のアプリで少し他の女の子と遊んだりして非モテコミットに陥らないようにしました。
しかし、彼女の束縛が日に日に強くなってきます。時間が侵食されストにもネトにも満足にコミットできない状態になります。
また、自分は生粋のβ(やさ男)であり、彼女があまりにも良い子過ぎるので日に日に罪悪感が募っていきます…。
「このままじゃだめだ。完全に彼女に専念し、活動をやめるか?それもとも 彼女と別れ、活動を続けるか?」
甘ちゃんのβマインドの自分にはこの二択しかありえませんでした。彼女に嘘をついて活動を続けるのは精神的に限界でした。
「恋愛工学で何を学んだんだ!」と工学生の先輩に怒られそうですが、自分の中の判断枠組み「自分がやられて嫌なことは他人にもしない」が勝ちました。生まれながらのβなんです。
そしてあろうことか、悩みに悩んだあげく、あんなに良くしてくれた彼女との別れを選びます。α擬態した自分ではなく、非モテβのままの自分を愛してくれている心の奇麗な彼女を。
ムチャクチャ泣かれたし、ムチャクチャ泣きました。今でもこの選択は完全な「不正解」だと思います。
30年以上「正解」ばかりを選んできました。その「正解」がクソ非モテの自分を作りました。「正解」は自分にかわいい彼女を与えてはくれませんでした。
彼女を与えてくれたのは「不正解」だったのです。
生まれた時から与えられてきた正解(central dogma)に抵抗する(against)方向に歩き始めてしまっていました。その先には「正解」も「幸福」もないのかも知れない。
でも、もう引き返すことはできなくなっていたのです。